開放的な空間!ガラス張りの家を建てるメリットや注意点を解説

開放的な空間が好きな人であれば、ガラス張りの空間がある家に一度は憧れたことがあるでしょう。

注文住宅であれば、耐震性とデザインを両立したガラス張り住宅を作ることが可能です。

この記事では、ガラス張りの家の特徴やメリット、建てるときに注意しておきたいポイントについて解説します。

ガラス張りの家とは?

ガラス張りの家

ガラス張りの家とは、全面ガラスを並べた開放的な空間の部屋がある家のこと。

開閉できないガラス窓である「FIX窓(はめ殺し窓)」を並べ、壁面を全てガラスにしてしまう大胆な設計です。

開放感のある景色を楽しめる反面、細かく設計しないと耐震性や断熱性が犠牲になってしまうなどの欠点もあります。

ガラス張りの家を建てるメリット

なんといっても見た目が印象的なガラス張りの家ですが、実際に住んでみるとどんな生活を楽しめるのでしょうか?

代表的なメリットを4つのポイントで紹介します。

開放的な景色を独り占めできる

窓から見える海

一番の特徴は開放的すぎる景観でしょう。

家の中に居ながら外の景色を一望できる爽快感は、ガラス張りの家でしか味わえない感動的な感覚。ロケーションが好条件であれば景観はさらに美しいものになります。

外の景色だけでなく、室内空間も奥に抜けた景色になるので、常に開放的な空間で暮らしを楽しむことができます。

個性的なインテリアを楽しめる

個性的なインテリアを楽しめるのも魅力の一つ。

全面ガラスが何個も並ぶ光景は、普通の住宅では見ることができない異質な空間です。

スタイリッシュなガラスの見た目に合わせてシンプルな北欧インテリアで固めるのも良いですし、ヴィンテージ家具などと組み合わせてブルックリンスタイルを演出するのも良し。

独特な質感とデザインを持つ全面ガラスならではの空間演出が可能になります。

採光の良い明るい部屋に

ガラス張りの家の廊下

全面ガラスは自然光の透過率が高いので、採光に関しては文句なしのレベルで明るい空間が完成します。

通常必要な窓を設置しなくても十分な採光を確保できるので、日中は部屋の隅々まで光が届く明るい場所で過ごすことができます。

安全性の高いFIX窓を採用

ガラス張りの家

FIX窓は壁のように嵌め込むタイプなので、安全性が高く担保されているのが特徴です。

子供やペットが誤って開けてしまう心配がなく、高い位置に設置しても落下事故が起きる心配がありません。

防犯性能の高い強化ガラスを採用すれば、内・外両方の衝撃に強くなるため、さらに安心して生活できるようになります。

ガラス張りの家を建てるときに注意すべきポイント

見た目の美しさに思わず目が行きがちですが、住んでみないとわからない不満点もいくつかあります。

家を建ててから後悔しないように、ガラス張りの家のデメリットについてもおさらいしておきましょう。

耐震性が低くなりやすい

FIX窓は壁や柱ではないので当然強度は落ちます。

全面ガラスの部分を増やせば増やすほど、総合的な耐震性は低下していくものと覚えておきましょう。

全面ガラスを設置する場合は、緻密な計算で耐震性とデザインのバランスを調整する高度な設計テクニックが必要になります。

強度の高いパーツで木材を組み合わせるSE構法などであれば、耐震性のデメリットを上手く解消することも可能です。

プライバシーと防犯が損なわれやすい

全面ガラスは外から丸見えなので、プライバシーが損なわれやすいというデメリットもあります。

道路や住宅街に面していた場合は、人の目が気になってストレスを感じてしまうかもしれません。

また、夜は照明や音によって人の気配を察知されやすく、不在にしている場合は泥棒に狙われるリスクが上がります。

換気がしにくくなる

開放的な印象とは裏腹に、換気に関しては頭を悩ませることが多くなるでしょう。

まず窓を開閉できないので、空気の入れ替えがしにくくなります。

ガラスの設置位置によっては空気の流れが限定的になり、新鮮な空気を入れることが不可能になることも。

通気口やシーリングファン、吹き抜け構造などを利用して、効率的に空気を巡らせる設計が別途必要になるでしょう。

メンテナンスの煩わしさ

ガラスの取り付け時に使用するコーキング剤やゴムパッキンは劣化が早く、目安として5年に1度程度はメンテナンスを行う必要があります。

直射日光・紫外線・雨風・ゴミの蓄積などで劣化スピードは早くなるので、こまめな掃除も必要になります。

特にガラス面は汚れが溜まりやすく、ガラス全面となると日々の掃除は相当大変なものになります。

断熱性能が低い

全面ガラスは断熱性能が低いため、夏は暑く、冬は寒いといった状況になる可能性が高いです。

特に日当たりが良すぎる場合、日中は常にモワモワとした熱気がこもりやすくなります。

逆に日照時間の短い冬シーズンは、朝晩の冷え込みが激しくなる恐れも。

冷暖房をフル活用すれば温度の悩みは緩和されますが、今度は光熱費がかさみやすくなります。

断熱性能の高いガラスを採用することである程度温度をコントロールできるようになります。

暮らしやすさを重視したガラス張りの家を建てる方法

何も考えずに建てると不便さを感じやすいですが、設計を工夫することで住みやすさを改善することは可能です。

ここからは、暮らしやすいガラス張りの家を建てるアイデアをいくつか紹介します。

耐震ガラスとSE構法で最高クラスの強度を確保

ガラス張りの家

確かな耐震性能を確保したいなら、強度の高い木材で家を支える「SE構法」を選ぶのがおすすめです。

大空間を作り出すことに適したSE構法であれば、ガラス張りなどの開放的な空間設計と相性が良いです。

加えてグレードの高い耐震ガラスなどを採用すれば、ガラスの面積が多くても最高クラスの耐震性能を得ることができます。

SE構法とは?広い空間を演出しながら耐震性能に優れた構法を紹介

開閉可能なガラス窓と組み合わせて換気性能を改善

換気性能を改善したいなら、全面ガラス張りにせず一部を開閉可能なガラス窓にするのがおすすめです。

  • ガラス張りの部分を下半分だけにする
  • 壁面の一部に通気用の開閉窓を追加する

など、施工のバリエーションは非常に豊富。

換気したときの空気の流れも計算に入れて設計すると、デザインと機能性のバランスをとりやすくなります。

プライバシー問題はエクステリア施工で解決

外からは中の様子が見えないようになっている窓ガラス

プライバシー対策として透明・不透明を瞬時に切り替えられる「瞬間調光ガラス」などを採用するのも良いですが、全面ガラスの大きさで大量に設置すると莫大なコストがかかってしまいます。

広めの土地がある場合は、大きな木や立派な生垣、ガーデンルームなどのエクステリア設備で目隠ししてしまうのがおしゃれな方法です。

庭の美しい景観を作りつつ、自然な形で全面ガラスの目隠しをできるようになります。

後悔のないガラス張りの家を作ろう

今回はガラス張りの家の特徴やメリット、実際に建てるときに意識したいポイントについて解説しました。

開放的な見た目に憧れて作る人が多いですが、長く住むためには快適性や機能性も大切です。

建てた後に後悔しないように、施工実績が豊富な工務店を選んでくださいね。

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cova
「五感」と「空間提案」をテーマとする建築士。職人の手仕事が感じられるモノや空間は、視覚的な美しさだけでなく、触れた感触が心地よかったり、そこでの食事の味や音の響きにまで影響を与えるもの。机上で完結しない、現場でのインスピレーションを大切にしています。