持ち家と賃貸どちらが得?メリット・デメリットと選ぶときに重視すべきポイントを解説

「持ち家と賃貸どちらのほうが良いの?」というテーマは、散々繰り返されてきた議論です。

結論をいってしまえば、「その人のライフスタイルによる」なのですが、自身のライフスタイルにはどちらのほうが適しているのかの判断は難しいものですよね。

持ち家と賃貸、自身にとってメリットを活かせてデメリットを払拭できるのはどちらなのか…その見極めが大切です。

この記事では、持ち家と賃貸それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説するので、どちらを選択するのかの参考にしてください。

持ち家と賃貸それぞれにかかる費用比較

持ち家と賃貸、それぞれにかかる費用には差があります。

「どちらも老後まで支払いが続くのであれば、月々の支払いは安いほうが結果的にお得」と思うでしょうか。

例えば、同じ場所に同じ部屋数の賃貸と戸建てがあったとします。

  • 戸建て:月々8万円のローン返済
  • 賃 貸:月々6万円の家賃

20年住み続ければ戸建ては1,920万円、賃貸では1,440万円の費用がかかります。

しかし実際は、住まいにかかる費用=住宅ローンや家賃だけ、と認識するのはとても危険です。

かかる費用は住宅ローン・家賃だけではない

HOUSING LOANの文字
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戸建ての場合、ローン以外にも固定資産税や都市計画税、維持・メンテナンスにかかるリフォーム代なども必要です。

住宅保険の費用も忘れてはなりません。

マンションなら、管理費や修繕積み立て費、駐車場代などがローンとは別にかかってきます。

持ち家・マンションは住宅ローンが終わればあとの費用はかからない、と認識されがちですが、実際にはローン完済後も家を守るための固定費がかかります。

賃貸の場合は、月々の家賃のほかに契約更新費用や駐車場代が別途必要です。

持ち家に比べて出費の内容は少ないですが、大家の都合で強制退去を余儀なくされたり、古い設備を勝手に変えることはできなかったり、といったリスクがつきまといます。

また、子供がいない老夫婦は身元保証人を立てづらく、契約更新や新居探しが困難になる場合もあります。

持ち家のメリット

戸建ての外観

将来持ち家と賃貸どちらを選ぶのか判断するためにも、両者のメリット・デメリットをよく把握しておくことが大切です。

まずは持ち家のメリットから見てみましょう。

資産になる

持ち家の場合、よほどの悪条件でない限り家そのものが資産となります。

老後の資金に不安がある場合や、ライフスタイルの変化によってもっと小さな家に住みたくなった場合は、家を売ってお金を作ることも可能です。

家の資産価値は土地の広さや条件などによっても変わります。

家選びのときには住み心地や交通の便だけでなく、老後の価値も見越したうえでの検討が大切です。

自由な改装ができる

賃貸は退去の際「原状復帰」が基本条件です。そのため思い切った改装やDIYはできません。

しかし持ち家や分譲マンションの場合、自由な改装ができます。

壁に穴を開けるのも、扉を変更するのも、思い切った間取り変更だって自分の判断で可能です。

注文住宅であれば、こだわりの家を一から作ることもできます。

ローン完済後は負担が少ない

持ち家の場合ローンの完済ができれば、あとにかかる家の費用はメンテナンス費用と保険代、固定資産税程度です。

どれも家の条件によって金額は異なりますが、これらを月額で割って計算すると、賃貸の家賃より安くなる場合があります。

団体信用保険がある

団体信用保険とは、住宅ローン契約者に万が一のことがあったとき住宅ローンの残りが保険金で支払われるシステムです。

たとえば、借入人が亡くなり配偶者と子供だけが残されたとき、保険金だけではローン返済まで回せないかもしれません。

そんなとき、団体信用保険によって残された配偶者と子供たちの住まいが保証されていれば、生活の立て直しもしやすくなるでしょう。

持ち家のデメリット

一方で、持ち家にはデメリットもあります。

その内容についてもチェックしておきましょう。

月々のローンが負担となる

いざ住宅ローンを組んでみたものの、転職で給与が下がってしまったり、家族が増えて教育費用などの出費が予定以上にかかってしまったりと、借り入れ前には想定していなかった問題が発生する可能性もあります。

住宅ローンは言い換えれば「借金」なので、毎月の支払いを20〜30年背負い続けなくてはいけないことに、金銭的・精神的負担を感じる人も少なくありません。

月々のローンが負担になったら、ローンの借り換えや繰り上げ返済も視野に入れるようにしましょう。

経年劣化によるリフォーム代はすべて自費

賃貸であれば建物の修繕費は大家負担です。

しかし持ち家の場合は、基本的にすべて自費でまかなうことになります。

リフォーム・修繕・メンテナンス費用は、同じ家に長年住み続けていれば1度や2度は必要になってくる出費。

ローン返済に加えて突発的にこのような費用が発生する可能性も考えておきましょう。

ただし注文住宅の場合は、期間限定で補償やメンテナンスがセットになっている場合もあります。

相続トラブルに発展する可能性

賃貸であれば、住む人のいなくなった部屋は契約解除をすれば済む話ですが、持ち家の場合はそうはいきません。

持ち主が亡くなったあとに家を売却したとして、その金額の取り分はどうするのか、売却をしないのなら維持費は誰が負担をするのか、といった相続関連で問題が起こる可能性があります。

気軽に引っ越しできない

「近隣住民とトラブルがあった」「学校で子供がいじめられている」「転勤になってしまった」などの問題が発生した場合、賃貸であればすぐに引っ越しができます。

しかし持ち家で引っ越す場合は、まずは家を売却しなくてはなりません。

売却先を探している間も、トラブルによるストレスは積み重なっていくでしょう。

仮に売却はせず、引っ越しだけをするのであれば、ローン代と新しい家の住居費用で二重の出費が発生してしまうため、家計にはかなりの痛手です。

このように、引っ越しをすればすべて解決する問題なのにそれができず、持ち家が「足かせ」となってしまうケースも少なくありません。

賃貸のメリット

アパートの外観
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続いて賃貸のメリットをご紹介します。

気軽に引っ越しができる

賃貸のメリットの一つは、気軽に引っ越しができることです。

賃貸の引っ越しは、退去の約1ヵ月前に大家に退去報告をして、新しい住まいと引っ越し会社を探し手続きを済ませば完了です。

早い人なら、引っ越しを決めてから1ヵ月以内にすべてを終わらせることができます。

しかし戸建ての場合、引っ越しをするならまず家を売らなければなりません。すぐに売れれば良いですが、家の条件によっては1〜2年経っても売れない…というケースもあります。

設備費を負担しなくても良い

賃貸の場合、設備費用は大家負担になるため、リフォーム代金の貯蓄は必要ありません。

また、トイレやお風呂などの設備が壊れた場合でも、大家が負担してくれる場合が多いです。

月々の管理費として事前に天引きされているので、設備の心配をせずに安心して暮らすことができるのです。

多額のローンを負担しなくても良い

賃貸の場合は毎月家賃が発生するものの、一生その金額を払い続けなくてはいけない、という縛りはありません。

家賃が負担になる場合は、「もっと安い部屋に引っ越す」「会社の寮に入る」「実家に戻る」など、柔軟な対応策を打つことができます。

賃貸のデメリット

賃貸には戸建てのメリットとはほぼ真逆ともいえるデメリットが存在します。

一つずつチェックしていきましょう。

永遠に費用が発生する

戸建ての場合、ローンを返済すればその後の費用負担はぐんとラクになります。

借入人が亡くなったときにローン残金を負担してくれる制度もあるため、家族が感じる将来の不安は少ないでしょう。

しかし賃貸の場合は、一生を終えるまで同じだけの賃料が毎月発生します。

仮に契約者が亡くなり、配偶者だけが残されても賃料がなくなることはありません。

また、賃貸物件は常に更新料がかかります。更新には保証人が必要になりますが、老後は周りに適任者がおらず、見つからない可能性もあります。

このように年をとればとるほど、賃貸にかかる費用や手続きが負担になってくるかもしれません。

強制退去の可能性もある

賃貸の場合、思わぬタイミングで強制退去勧告を受ける可能性があります。

強制退去勧告は、こちらに非があるものばかりとは限りません。

例えば、アパートの取り壊しが決まるといった大家の都合で言い渡されるケースもあります。

「終の住処にするつもりだったのに急に引っ越しを余儀なくされた」という不足の事態も起こりうるので注意が必要です。

自由なリフォームができない

賃貸の場合、原状復帰が解約の条件なので大規模なリフォームはできません。

しかし最近では、賃貸用に家を傷つけないDIYグッズも販売されています。

戸建てのように間取りの変更や設備の入れ替えなどは難しいかもしれませんが、DIYアイテムでちょっとしたリフォーム程度なら実現できるでしょう。

【結論】ライフプランに合わせて柔軟な選択を

自宅にいる女性
Photo by Bench Accounting on Unsplash

持ち家と賃貸は、どちらも一長一短だといえます。

そのためどっちを選ぶのが正解、という答えはありません。

  • 転勤が多いからフットワークを軽くするために賃貸を
  • 家を将来の資産として活用するつもりだから戸建てを

といったふうに、ライフプランに合わせて選択をするのがおすすめです。

持ち家を重く考えすぎないことも大切

よく「家を買うのは一生で1番大きな買い物」といいます。

しかし現代では持ち家に気に入らない点があれば、まだ新しいうちにさっと売って次の住宅を購入したり、賃貸に切り替えたりする人も少なくありません。

持ち家はたしかに「終の住処」になりますが、必ずしもそうでなくてはならない、というルールはないのです。

慎重に購入をするのは良いですが、あまり不安になりすぎて選択肢の幅を狭めないようにしましょう。

注文住宅なら夢を詰め込んだ理想の住宅が手に入る

「せっかく購入するなら、100%こだわりを詰め込んだ理想の住宅が欲しい!」…という夢を持っている人もいるでしょう。

そんな人は、細部に至るまで自分の思い通りにできる注文住宅を選ぶのがおすすめです。

土地の購入に加えて建築費用が必要になるので予算はかかりますが、自分が思い描く理想を全て詰め込んだ家を建てることができます。

狭めの土地でも設計やインテリア次第で開放的な空間を作ることも可能なので、一緒に理想を追求できる工務店・設計事務所を探してみましょう。

持ち家と賃貸を天秤にかけてみよう

吹き抜けの上からリビングを見ている様子

今回は持ち家と賃貸それぞれのメリット・デメリットについて解説しました。

どちらが自身のライフスタイルに合っているかは、人によります。

両者をしっかりと比較して、自分や家族にとってどちらを選ぶのが正解かを考えてみましょう。